2008年01月22日

西庄進祐さんのスペイキャスティング

今冬の北海道は厳しい冷え込みが続いて、気温−10℃のなか、尻別川に西庄進祐さんと向かった。

西庄さんは、道内では知る人ぞ知るスペイキャスタ-で、尻別川と天塩川、それも大型魚に絞って釣行を続けている。

西庄さんの両川での巨魚伝説はいくつも残っているが、その釣りを実際に見た人は本当に少数。
キャスティングを教しえた人に至っては、昔からの友人2人だけという。

これまで、テレビ局も含めいくつも取材依頼があったが、
「僕なんかまだまだ、メーカーとは関係ない人間だし、なんも出なくてもいいでしょう」と、メディアとの接触は極力避けてきた。

だから、一人歩きする伝説に「ほんとにうまいのかよ」なんて声が聞こえてきても、誰も答えられない。
それほど、西庄さんのスペイフィッシングはベールに包まれていた。

西庄さんは03年、日本人で唯一、英国のCLAインターナショナル・スペイキャスティング・チャンピオンシップに参加した。
初日はあのスティーブ・チョート氏と並んで同距離2位、最終成績は7位だが、上下には世界の有名キャスターが名を連ねている。

この日、尻別川で振ったロッドは、無名の日本人が世界の最高峰で輝かしい戦績をあげたことに驚き喜んだスコットランド・ダイワが西庄さんにプレゼントしたもの。

17.6fのSpeyCastSpecial。

これは、世界に2本しかなく、もう1本は美しいループで知られるデイビッド・ビルが持っている。

西庄さんのこの日のラインシステムは、9mタイプ6の長く重いシンクティップをショートベリーに繋ぎ、リーダーは16フィート。

ドリフトが終わると、スナップTでもスクエアカットでもなく、90度の角度変換でキャスト。
フライは真っすぐターンオーバーして、対岸近くの流れの本筋に着水する。

尻別川の重い流れの底へフライを届けるには、重たいラインでもこの角度のプレゼンテーションが必要だからだ。

見事としか言いようがないキャスティングは、トーナメントではなく、尻別、天塩の流れから教わり身につけたという。

まずは、実戦的なキャスティングをご覧あれ。



西庄さんの取材を組んだ別冊を進行中です。(若杉)


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